スモールトークは怖くない!プロフェッショナルな場面で英語スモールトークを切り抜けるポイントを解説!

コミュニケーション

こんにちは!英語コミュニケーション講師のKeikoです。

今回はいつもとスタイルを変えて、多くの日本人英語学習者が不安に感じているスモールトークを取り上げます。「スモールトークって何?」「どうしてスモールトークをする必要があるの?」「話さない方がいいことってある?」「具体的にどんなことを言えばいいの?」などの疑問をすべて解決しますので、最後までぜひついてきてください!

Let’s get started!

P.S.動画レッスンはすべて英語で行われます。毎日の生活で英語環境を作るのはなかなか難しいと思います。ぜひ英語脳を活性化し、英語のリスニング力・理解力・スピーキング力を鍛える機会にしてください。

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以下は動画レッスンの日本語解説です。今回はたくさんの追加例文も用意していますので、そちらもチェックしてくださいね。

スモールトークって何?

スモールトークは、よく知らない人や初対面の人との間で交わされる軽いおしゃべりのことです。

日常会話では、コーヒーショップの店員さんとか、バス停で一緒にバスを待っている人とか、公園で会う他の親御さんとかとするのがスモールトークです。

でも日常会話に限らず、ビジネスやプロフェッショナルな場面でもスモールトークは行われます。例えば国際カンファレンスやトレードショー、ネットワーキングイベントなどの場では初対面の人と多くやり取りをしますが、まずはスモールトークから入ります。また普段のお仕事でも、新しいチームメンバーを紹介された時や、クライエントとミーティングをするために顔を合わせた時やゲストを迎えるときなどにスモールトークが行われます。

アメリカでは人と会った時に、いきなり本題に入るということはあまりありません。まずは当たり障りのないフレンドリーなスモールトークで始めて、場が和んでからさあ本題、というのが一般的です。

つまりプロフェッショナルにとってスモールトークをする機会は、いたるところにあるということです。

スモールトークの重要な役割

自分の英語力に自信がないと、できるだけスモールトークをせずに済ませたいと思うかもしれません。でも実はスモールトークにはとても重要な役割があります。

1.気まずい空気を和らげる

まずご存知のように、英語スピーカー(特にアメリカ人)は沈黙を嫌う傾向があります。だから例えば取引先とのミーティングに早めに到着して、担当者が出てくるまでそのアシスタントと2人で部屋で待つことになったとしましょう。アメリカ人じゃなくても、何も言わずにただじーっとしているのは気まずいですよね。

ここでスモールトークをすることで空気が和み、相手とその空間に一緒にいることに対して居心地の悪さがなくなります。

2.相手との関係の基盤を構築する

国際会議であなたの分野の権威を見かけたとしましょう。「これはいい機会!」とスタスタ近寄って行って、”Do you want to work together?”と唐突に話しかけていいでしょうか?

あるいは本社から経営陣たちが訪ねてきている時に、何の前置きもなく”Good afternoon. Our department needs more budget”と主張するのはOKでしょうか?

もちろん答えはNoです。

信頼関係を築くのには時間がかかります。会ってすぐに親友になる、なんてことはあり得ません。

ではどうやって信頼関係を築いていけばいいのか。その答えはスモールトークにあります。スモールトークは人と人とが初めて知り合った時の、1番自然なコミュニケーションの形と言えます。

何気ない話題で会話を楽しむ。うまくいけば共通点も見つかって、お互いに好意を抱く。もっと知りたい、もっと話してみたい、という気持ちになる。そうなった時に初めて、もっと深く入り込んだ会話へと進んで行くのが自然な流れなのです。

つまりスモールトークは、相手との将来の関係の基盤を構築する重要な役割を担っていると言えます。逆に言い換えれば、どんなに自分の研究・ビジネスで業績を残していたとしても、スモールトークがうまくできないと人と関係を構築していくことが難しいので、キャリアに影響を及ぼしてしまうかもしれません。

でもこのページを読んでくださっているあなたは心配しなくて大丈夫。ここでスモールトークのポイントを学んで、実際に練習を積み重ねることで必ずできるようになりますよ。

話してはいけない「タブーな」話題

このスモールトーク、なんでもかんでも話していいという訳ではありません。アメリカ人は確かにオープンでフレンドリーな人が多いですが、同時にboundaries(ここまではOKだけど、ここからは不適切という境界)をはっきりと意識しています。英語でのスモールトークでは基本的に次の話題は避けた方が無難です。

  1. Controversial(議論を引き起こす)topics
  2. Personal(プライベートな)topics

“Controversial topics”というのは、世間で議論をかもしているような、相手と自分の意見がぶつかる可能性のある話題のことです。初対面なのでできるだけ対立せず、フレンドリーな関係を築けるのがベストです。

またプライベートな生活・人生や考え方などの話題は”too personal”と避けられることが多いです。そのためあまり突っ込んで自己開示を求め過ぎると相手を不快にさせ、無神経な人だと誤解されてしまうかもしれません。

アメリカでは特に、

  • 政治
  • 宗教
  • お金

の話題は避けた方がいいとされます。

例えば、

  • 支持している政党
  • 大統領・首相・政治家に対する意見
  • 現在ニュースになっている問題
  • 信仰している宗教
  • 世界の宗教問題
  • 収入
  • お金の価値観に関わる話題(○○が高い・安いなど)

などは、よく知らない人や初対面の人が相手のスモールトークでは避けるようにしてください。

Controversial topicsとpersonal topicsに加えて、もうひとつ避けた方がいいのは

  3.ネガティブなコメント

です。

これまでにもお話してきましたが、プロフェッショナルな場ではできるだけポジティブな態度が求められます。特に初対面の人にはできるだけ好意を持ってもらいたいですし、仕事が忙しいことへの不満や同僚の悪口などは避け、ポジティブな関係を築いていけるようにしましょう。

初めて会う相手とのスモールトークは、相手のこれまでの経験も、価値観も、話したいことも話したくないことも、何も知らない状態で関係構築に入ります。できるだけ楽しい会話になりお互い良い印象を残せるよう、ポジティブで当たり障りのないトピックを選ぶのがいいでしょう。

スモールトークの5つのおすすめトピック

それではさっそく、英語のスモールトークにおすすめのトピックを見ていきましょう。

こちらでご紹介するのはあくまでも「プロフェッショナルな場面での」スモールトークに役立つトピックです。日常生活でのカジュアルな会話でのトピックとは少し違うので注意してくださいね。

プロフェッショナルな場面での英語スモールトークにおすすめのトピックは:

  1. Weather(天気)
  2. Location(場所)
  3. Event(イベント)
  4. Work(仕事)
  5. Asking for advice(アドバイスを聞く)

ひとつひとつ見ていきましょう。

1.Weather

「天気」はスモールトークには欠かせないトピックです。どんな天気でも話題になってしまうのがいいところですね。話し手・相手・2人の関係・シチュエーションに関わらず、いつでもどこでも話題になるのが「天気」なので、様々な天気に関してコメントできるよう普段から練習しておくといいでしょう。

以下は「天気」を話題にしたスモールトークで役立つ英語フレーズです。

What a nice day, isn’t it?  
(なんて美しい日なんでしょうね!)

It’s been pouring all day, huh? 
(1日中ざんざん降りでしたね。)

Look at those clouds. Do you know if it’s going to rain? 
(あの雲を見てください。これから雨が降るのでしょうか?)

It’s finally getting warm. It’s nice we don’t need a jacket anymore, isn’t it? 
(やっと暖かくなってきましたね。もうジャケットを着なくていいのはうれしいですね。)

It’s so hot. A perfect day to go to the beach! 
(ものすごく暑いですね。ビーチに行くには最高!)

This weekend is supposed to be nice. Do you have any plans? 
(今週末はいいお天気みたいですね。何かご予定はありますか?)

2.Location

国中もしくは世界中から人が集まってくるようなイベントや、クライエントやゲストが遠くから訪ねてきているような場合には、「場所」がいいトピックとなります。

ひとつのオプションは、相手の出身地や会社・ラボの拠点、つまり相手の「場所」に関して質問することです。

Are you originally from here? 
(もともとこちらの出身ですか?)

Did you grow up here? 
(お育ちはこちらですか?)

上のどちらの質問を聞いても、相手の出身を聞き出すことができます。ここ出身だったら”Yes”や”I am”と返ってくるでしょうし、そうでなければ出身地を教えてくれるはずです。

Did you go to school there? 
(あなたのXはどちらにあるのですか?)

出身地が分かったら次に聞くといいのがこの質問です。”School”と言っていますが、ここでは「大学」という意味です。アメリカ人は特に家を出て大学に行く場合がほとんどなので、出身地と大学の場所が異なることが多いです。そのためこの質問はよく聞かれます。

Where is your X based? 
(あなたのXはどちらにあるのですか?)

Xにはcompany, institute, universityなど、相手の人が属している組織のタイプが入ります。

相手の「場所」の代わりに、その時参加しているカンファレンスなどのイベントやミーティングが起きている「場所」の話をしてもいいですね。

Is this your first time in X? 
(Xは初めてですか?)

Xにはそのイベントが起きている市の名前が入ります。

How do you like X so far? 
(ここまで滞在してみて、Xはどうですか/お好きですか?)

Have you been to/seen X yet? 
(Xはご覧に/お訪ねになりましたか?)

Xにはその地域と言えばみんなが知っているような観光名所が入ります。

例)

  • Have you seen the Rockefeller Center Christmas Tree yet?
  • Have you been to Pier 39 yet?

3.Event

国際カンファレンスやトレードショー、ネットワーキングイベントなどに参加している場合は、そのイベント自体がスモールトークのネタとしてぴったりです。

Are you presenting? 
((ここで)発表されるのですか?)

Is this your first time at X? 
(Xは初めてですか?)

ここでのXにはイベントの名前が入ります。

例)

  • Is this your first time at the International Biology Association Conference?

What has been the highlight of your [day/week]? 
(今日1日/今週のハイライト(ずば抜けて記憶に残ったこと)はあなたにとって何でしたか?)

このイベントで1番面白かったことを聞き出す質問です。イベントの長さによって「今日」とするか「今週」とするかが変わります。

What did you think about the [past event]? 
([過去のイベント]についてどう思いましたか?)

相手も同じセッションなどに参加したことがわかっていたら、もしくはおそらく参加しただろうと推測できたら、それについてどう思ったか聞いてみましょう。

例)

  • What did you think about the session?
  • What did you think about the keynote speech?

Are you going to the [future event] later? 
([将来のイベント]に参加される予定ですか?)

その日にまだ大きなイベントが待っていたら、それに参加するかどうか聞いてみましょう。

例)

  • Are you going to the poster session later?
  • Are you going to the Kickoff Party later?

4.Work

プロフェッショナルな場面でのスモールトークでよく話題になるのが「仕事」です。「仕事」の話だったら誰でもできますし、これから関係を築いていこうと思った時に会話を深く掘り下げやすいトピックでもあります。

How long have you been working for X? 
(Xではどれくらいお仕事をされているのですか?)

Xには相手の雇用先の名前が入ります。

Why did you decide to work in [their field]? 
(なぜ[相手の分野]でやっていこうと決めたのですか?)

What are you working on right now? 
(今どんなプロジェクトを進めているのですか?)

Do you travel for work much? 
(出張はよくありますか?)

研究者同士だったら、研究内容の話はしたいですね。

What are your research interests? 
(あなたの研究分野は何ですか?)

5.Ask for Advice/Suggestion

最後のおすすめは、相手にアドバイス・提案を聞くことです。とは言ってもスモールトークに変わりはないので、これまでに紹介したような当たり障りのない話題にとどめるようにしましょう。結婚生活・病気・お金などに関する悩みを打ち明けるのはまだ早いですよ。

アドバイス・提案を聞く際には、その前にちょっとした説明を付け加えるといいでしょう。そうすることで唐突に聞こえなくなりますし、相手も文脈が分かった方がアドバイスがしやすいです。

例えば、内陸のアイオワから来ている人が、シーフード・特にクラムチャウダーが有名なシアトル訪問中に、こんなアドバイスを求めるかもしれません。”I want to have good clam chowder before I go back to Iowa.”と言った後に”Do you know of a good seafood restaurant around here?”(ここら辺で美味しいシーフードのレストランをご存知ですか)。”Do you know of a good X?”はよく使うフレーズなので覚えておきましょう。

Do you know of a good X around here? 
(ここら辺で良いXをご存知ですか?)

または、”I want to take some tours around the city.”と言った後に

What are your recommendations? 
(あなたのおすすめは何ですか?)

と言うことで、ツアーのおすすめを聞くことができます。

もしくは、トレードショーなどのイベントに参加している時はそこでの相手のおすすめを聞くこともできます。

Have you seen any cool exhibitions I should go to? 
(私もチェックした方がいい展示が何かありましたか?)

カンファレンスで発表するのが初めてだったら、経験のある相手にアドバイスを求めてみましょう。

It’s my first time presenting. Do you have any advice? 
(今回初めて発表するのですが、何かアドバイスをいただけますか?)

相手が自分の興味がある分野・役職・組織に通じていたら、”I’m interested in [a field/their organization].” と言った後に、

Who do you suggest I talk to? 
(どなたにコンタクトをとるのがいいでしょう?)

と聞いてみることで、キャリアパスが開けるかもしれません。

これら5つのどれも、プロフェッショナルな場面でのスモールトークでよく触れられるトピックです。どれを選んだらいいかわからない、という時は、その文脈に1番しっくりくるものを選んでみてください。

外がものすごい雨だったらその天気について話すのが自然ですし、トレーニングを終えた後のエレベーターでの会話だったら、トレーニングについて話すのがしっくりくるでしょう。

あまり気張らず、相手と自然に打ち解けられるようなトピックを探してみてください。

スモールトークをする際に覚えておくべき3つのポイント

最後に、スモールトークをする際に覚えておくべきポイントをご説明します。

.相手との共通点を見つける

さきほどもお話ししたように、多くの場合、相手のことを全く知らない状態で始めるのがスモールトークです。人は、自分と共通点がある相手に興味・好意を持ちます。何らかの共通点がある相手との方が、関係構築もしやすいですよね。

スモールトーク中は、相手と共通点を見つけ出すことにエネルギーを注いでください。専門分野・出身地・外国から来ていること。なんでも構いません。そして共通点が見つかったらさらに関係を深めるチャンス。Follow-up questionsをして、少し入り込んだ会話をしてもOKです。

2.相手を会話に巻き込む

当然のことですが、スモールトークは会話です。あなたと相手の両方が参加して成り立ちます。相手を巻き込むのに役立つのが、言い切り型の肯定文よりも疑問文を使うことです。

例えば、”It’s my first time at this conference”よりも”Is this your first time at this conference?”、”I really like Boston”よりも”How do you like Boston so far?”と質問に変えることで相手からの返事を引き出し、2人で会話を構築していくことができます。

あなたも相手もお互いが楽しい時間を過ごせるように、双方向のコミュニケーションを目指しましょう。

3.相手が話したくない時はその意思を尊重する

キャリアアップを目指すプロフェッショナルにとっては、普段のお仕事でも社交の場でも、様々な人と出会いネットワークを広げていくのは大切ですよね。でもだからと言って、誰かれ構わず話しかけてしまうのはNGです。

一生懸命本を読んでいたり、ヘッドフォンをして何か聞いていたり、必死にパソコンで操作をしているような人は、明らかにunavailableなので話しかけないようにしましょう。

また話しかけても一言しか答えが返ってこないような人、あまり乗り気なノンバーバルコミュニケーションを示していない人(目を合わさない、笑顔を見せない、姿勢をこちらに向けないなど)も、あなたと今スモールトークをする気がないと言っていいでしょう。

でも悪く思うことはありません。もしかしたら20時間のフライトを降り立ったばかりですごく疲れているのかもしれません。上司からメールがきて、出張中にレポートを仕上げてくれと理不尽な要求をされたのかもしれません。

相手の状態をすべて知ることは不可能です。外にはわからない事情があるかもしれません。ですからもし相手が話したくない時は、そういうものだと思って相手の意思を尊重しましょう。あなたとのスモールトークを待っている人が必ずいますから!

まとめ

いかがでしたか?

スモールトークがどういうものかが少し見えてきて、「自分にもできそう」「やってみたい」と思っていただけたらうれしいです。今回ご紹介したトピックや例文は、実際のスモールトークでよく登場するものばかりです。ぜひ今から練習しておいてください。次のスモールトークの機会はいつ巡ってくるかわかりませんよ!

今回のご感想・リクエストなどがございましたらお気軽にメッセージをください。

Thank you for joining me. See you in the next Lesson!

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